2014年9月30日火曜日

チャンス

若い頃、映画の世界に入りたかった。
でも、なぜか演劇の世界にどっぷりと漬かっていた。

劇団を辞めてから、事務所を探して小さいながらも面倒を見てくれるところに所属した。
芳雄さんに出会う前だ。
そこで色々な人と出会った。

チャンスは平等に転がっているなんて思わなかった。もちろん今も思っていない。

でも、チャンスは誰にも必ず見えるとは思っている。それが自分のチャンスかどうかはわからないが。
だからチャンスに出くわした人間を羨ましく思ったりする。

たまたまその場所に居なければ、チャンスを奪い合うことすら出来なくなる。

貝殻を集めるなら海に行く。
樹を求めるなら山を歩く。
チャンスのありかは人にある。

人はチャンスのありかを教えてくれる。 それは求めるからだ。
求めるものにだけ、人は教える。

チャンスは運ばれてくると考えてはならない。誰かのもとに運ぶのだ。
チャンスを求めている者に運んでやるのだ。

するとその誰かも必ず自分にチャンスを運んで来てくれるものだ。

それが幸運と言う奴だ。
僕は芳雄さんと出会い、さらに多くの出会いを貰った…。