2015年2月21日土曜日

正しく生きる


北白川派第五弾 「正しく生きる」 福岡芳穂監督作品


 “とある大きな災害”をきっかけに、様々な事情を抱えたまま“愛”を求め疾走し始める人々。 
その姿を浮き彫りにしながら、漠然とした不安な時代である“現在(いま)”に
「正しく生きる」とは何かを問いかける衝撃作が誕生した!



福岡芳穂監督、待望の一作
3/7(土)シアター・イメージフォーラム公開!

東京での公開に先駆け、京都造形芸術大学映画学科の卒業展(京都芸術劇場 春秋座)で完成披露上映会が行われます。制作に関わった全ての学生スタッフ・キャストに加え、メインキャストの岸部一徳さん、プロデューサーの孫家邦さんも来場され、学生と共に舞台挨拶を行います。

トークイベントには、秋山豊寛(元 宇宙飛行士)、ヤノベケンジ(現代美術家)、孫家邦(映画プロデューサー)、福岡芳穂(映画監督)、北小路隆志(映画評論)

イベントタイトル 『芸術は世界を救えるのか』


皆様、東京を皮切りに全国展開致します。
ぜひぜひ観に来てくださいませ!

詳しくはホームページで。
http://www.tadashikuikiru.com/

2015年2月6日金曜日

ビッグ・アイズ

ビッグ・アイズを観た。

ティム・バートン的かと言えば、多くの映画ファンが首を傾げるに違いない。

20世紀半ば、女流絵画がまだ認められていない頃、再婚相手が妻の絵を自分の作品として売り出すというだけの話だが、これが意外にもスリルを感じた。

夫は妻の描いた絵をたまたま自作だとして売り始めるうちに、またたく間にブームとなる。
夫婦は金を稼ぐ為に邁進し、妻は売れる絵を描き、夫はその絵をプロデュースし富も名声も得ていくわけだ。

しかし、売れれば売れるほど傷ついていく妻に僕ら観客は傾倒し、その暴かれるべき嘘に今か今かと緊張感を高めていく。

同時に、妻の描く大きな瞳の子供は極端に悲しみを感じさせ、妻も我が子とも言えるビッグ・アイズにやがて強迫観念さえ持ち始めていく。

ビッグアイズは、心の窓だと妻は言う。
そして様々な人々を逆にこちらから見ているのだとも言っていて、夫はそれを受け売り、トーク番組でも饒舌に語りだす。
しかし、批評家はこのビッグアイズを酷評する。
その評価こそが、偽りの親に産み落とされたとする大きな瞳の子供たちの真実の声とも感じられた。

夫婦は最終的に、どちらが描いた絵なのかという裁判までして白黒をつけるが、それが物語に起伏をつけるものではない。真相はすでに我々が知っているのだ。

嘘だらけの夫の言葉、男性優位であったこの時代で一人の女性が立ち上がる勇ましさに、ビッグ・アイズの母親としての母性を感じてしまうのだった……。

2015年2月4日水曜日

お芝居

先日、水上クラス舞台公演が千秋楽を終え、2014期の全ての授業が終了した。

三回生 水上クラスでは、今年も俳優たちが奮闘し、スタッフたちにも助けられてか公演は好評のうちに幕を閉じた。

二回生の授業では、担当であったトモロヲさんと柄本さんの休講分を戴いて、学生らの芝居検証と戯曲読解を続けると、それが思いのほか楽しかった。しかも役者たちが手に取るように上手くなっていくのには、楽しさに増し、僕の喜びにさえ変わっていった。

そして、一回生のインプロ発表は、四回生たちがアシスタントに入ってくれて、楽しい時間を味わえた。

芝居っていうのは、好きにならなきゃ上手くはならない。
でなければ即興芝居を一つとってもその難しさに泣きたくなって逃げ出すに違いない。

「好きこそものの上手なれ」との言葉は江戸時代の浄瑠璃の稽古の事を指してのようだが、その頃から芸事の厳しさと上達の難しさは伝え続けられてきたのである。

さて、そんな僕が彼らと同じ歳の頃を思い返すと…
彼らよりずっとダメだった記憶ばかりが蘇るのだ。わははは


2015年2月3日火曜日

豆撒き

今日は節分。
下鴨神社の節分祭に行ってきました。
開運の割れ的も拾ったし、幸先いいぞぉ…。





映画

ここのところ、暇を見つけては映画を見ている。
「バンクーバーの朝日」
「ベイマックス」
「アニー」
そして、昨日は「トラッシュ この街が輝く日まで」を観た。

リトルダンサーなどの監督、スティーブン・ダルドリーがゴミ拾いの少年たちにフォーカスをあてた。

貧困から抜け出すことが彼らの希望であり、それは腐食政治や権力社会の中では到底不可能なものであった。

ダルドリーの映画は、今ある壁を壊し、あるいは乗り越えていく、冒険映画だ。

格差社会において犯罪の証拠の鍵を握ることになった少年達は、不正を暴くために汚職まみれの大人たちと戦い始める。

その証拠を掴むまでのテンポが臨場感と緊張をさらにひっぱり、50のおじさん(僕)を少年に戻すのだ。

本当に映画とは不思議なものである…。